2014年5月13日火曜日

【ストーリー考察】〜設定編〜学校の仲間達と敵と戦う話を作るにはどうしたらいいのか考えてみる〜設定編〜【シナリオ設定考察】


漫画などでよく学校の仲間と共に敵と戦い世界を救う話があります。信頼できる友達と切磋琢磨しながら敵を倒す。なんとも燃える設定じゃないですか。ただ、これってちょっと無理がある設定じゃね?いつも思うのです。これをうまく納得のいく設定に帰られないだろうか。その辺りを考察していきます。

とりあえず定義


「学校の仲間達と敵と戦う話」と言いましたが、もう少し定義をはっきりさせます。それは元々通っていた普通の学校の友達と共に敵と戦う話です。戦闘員養成学校などの友達ではなく、あくまで普通の学校です。

順番としては友達になる→敵と戦う事になるって順番です。

納得いかない点


設定は燃えるのですが、納得いかない点があります。それは、前提を崩すようで申し訳ないのですが友達と共に戦うってやっぱり設定的に無理があるんじゃないかって所です。もう少し具体的に述べていきましょう。

ゲームのペルソナ4、漫画の幽遊白書、烈火の炎などを読みますとまず、キーマンとなる主人公が何かしら事件に巻き込まれます。その時、不思議な力を手に入れます。そして、敵と戦う事を運命付けられます。ここまではすんなり納得できます。

さて、ここからが問題です。これらの物語はキーマンには仲間が出来ます。その仲間が何と学校の友達なんです。話の醍醐味と言うか面白い所なんだけど、ちょっと偶然にしては出来すぎてないか?必然性が足りなくないか?と思う事が多いのです。

個別に見ていこう


幽遊白書
まずは、幽遊白書。まず主人公の幽介が霊界が予期していない形で死を迎えます。なので霊界側が用意ができていないので幽介は霊界の要請で霊界探偵となります。納得できます。ただ、ここから仲間の偶然性が偶然過ぎます。まず、同じ学校の同級生、桑原がたまたま霊力が強く、霊界探偵に加わります。いや、霊界って世界規模の組織でしょ?もっと適任者がいるでしょう!幽介はいいとしてなぜ、桑原まで霊界探偵になれるの??さらに、当初妖怪コンビとして蔵馬と飛影が仲間になります。飛影は目的の為にそこにいたとして理解できますが、蔵馬はたまたま幽介と同じ街の少年に乗り移って人間社会で生活していました。これも偶然が強すぎますね。仲間に偶然性が強すぎるメンバーが二人もいるのです。

烈火の炎
次、烈火の炎。烈火は戦国時代の炎を操る一族の末裔で、戦国時代からタイムスリップして現代にやってきました。だから特別な力がある事は納得です。その烈火が、宿敵で同じ境遇の紅麗と戦う事になるのですが、仲間が高校の同級生。その一族が残した魔法効果がある武器、魔導具を扱いながら敵と戦うのです。その武器を友達が持ち一緒に戦うのですが…普通の高校生がちょっと運動神経よくても訓練された敵と戦って勝つってのは無理が無いですか?それに百歩譲って土門、風子の仲良し友達はいいとして、水鏡は歴史ある殺人剣術道場に通っていた剣の達人って設定です。現代にそんな殺人剣術を教える道場があってそこに通っていたなんで経歴を持つ彼がメンバーの仲で一番不自然ですw

ブリーチ
そして、ブリーチ。読み直すとこれはなかなか理屈が通っていた。異常な霊圧を持つ主人公、一護が死神になり虚(ホロウ)っていう怪物と戦う物語なんだけど、これもクラスメイトが仲間になり共に戦います。その理屈が友達は元々霊感が強く、主人公が死神になった影響でその霊感が目覚め戦闘能力を持つって設定なんです。まぁ納得できるかな。ただ、烈火でいう水鏡枠の石田雨竜って秀才がいるんだけど、彼は200年前に絶滅した退魔師一族の生き残りという設定。そんな貴重な存在がクラスメイトだなんて偶然過ぎる!とは思いますが、霊感が強いってのはまぁ運動神経がいいってレベルで考えると同じ学校にゴロゴロいてもおかしくないかな。小、中、高で何らかのスポーツで全国大会に行った人っていたような気がするし。同じクラスってのは話を円滑にする為の演出って事で我慢できる。この設定はすごく納得で来た。

ペルソナ4
ペルソナ4はゲームだがストーリーはクラスの友達と戦うってところで共通している。この話も主人公が特別な力があるってのは同じだが、仲間が元々才能があったって設定ではなく一般の人間。異次元世界「マヨナカテレビ」に入ってしまって本当は死ぬ予定だった人間だが異次元の悪い影響を受けない主人公の力のおかげで助かり、力に目覚め仲間になっていくというもの。この設定が四つの仲では一番納得できる。

まとめ


あくまで僕が納得できたという観点であるが、まとめてみる
  • 物語を起こすキーマン(主人公)はどんな偶然でもかまわない・物語を起こすキーマン(主人公)はどんな偶然でもかまわない
  • 友達は一般人。主人公の影響を受けた及び特別な武器などの使用、合理的な努力により力を得た(土門、風子、茶渡、井上枠)
  • 特別な偶然性のあるクラスメイトはなぜ彼がその学校にいるのか、なぜその境遇がこの街である必要があるのかなど、強い必然性が必要(水鏡、石田枠)

こんな所か。要は偶然には出来る限り説明をつけてより必然性を高めて欲しいという事。今回はこれまで!次回は「舞台の規模」について考えてみよう。


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